Thorpe KE, et al: CMAJ 2009;180:E47-57. doi: 10.1503/cmaj.090523 PMID: 19372436
Tosh G, et al: Pragmatic vs explanatory trials: the pragmascope tool to help measure differences in protocols of mental health randomized controlled trials. Dialogues Clin Neurosci 2011;13:209-15. doi: 10.31887/DCNS.2011.13.2/gtosh PMID: 21842618
COVID-NMAはWHOとCochraneのサポートを受けて、COVID-19の臨床試験のLiving mappingを提供している国際的なイニシアティブです。ステアリングコミッティにはパリ大学疫学教授Isabelle Boutron他、Cochraneの関係者が多く、フランス、アイルランド、ドイツ、デンマーク、チリ、南アフリカ、イタリアからの委員が含まれています。 Link
Boutron I, Chaimani A, Meerpohl JJ, Hróbjartsson A, Devane D, Rada G, Tovey D, Grasselli G, Ravaud P, COVID-NMA Consortium: The COVID-NMA Project: Building an Evidence Ecosystem for the COVID-19 Pandemic. Ann Intern Med 2020;173:1015-1017. doi: 10.7326/M20-5261 PMID: 32931326
最近の論文で、RとShinyを用いたLiving meta-analysisのためのウェブアプリを発表しています。Evrenoglou T, Boutron I, Seitidis G, Ghosn L, Chaimani A: metaCOVID: A web-application for living meta-analyses of COVID-19 trials. Res Synth Methods 2023;14:479-488. doi: 10.1002/jrsm.1627 PMID: 36772980
Popay, J.,et al. : Guidance on the conduct of narrative synthesis in systematic reviews. A product from the ESRC (Economic and Social Research Council) methods programme Version, 2006.ではこのように述べられています。Link
レビューをめぐる用語はたくさんあります。以前SWiM (Synthesis without meta-analysis)について紹介したことがありますが、それ以外にも以下のような用語があります。
Systematic reviewはInstitute of Medicine (IOM)(現National Academy of Medicine, NAM)の定義では、「特定の問題に絞って、類似したしかし別々の研究の知見を見つけ出し、選択し、評価し、まとめるために、明確で計画された科学的方法を用いる科学的研究。別々の研究からの結果の定量的統合(メタアナリシス)を含むことも含まないこともある」とされています。”明確で計画された科学的方法を用いる”という点から、一定の枠組みで一定の手順で複数の研究をまとめるということが重視され、それに合わせるのが難しい課題はSystematic reviewの対象から外される傾向が生まれてしまいます。その結果、医療における意思決定に、確実性の低いエビデンスは活用されないことになってしまいます。
Systematic reviewの本質は何か?よく考えることが必要だと思います。Cochrane RoB 2を用いたからSystematic review、GRADEアプローチを用いたからSystematic review、IOMのFinding What Works in Healthcare: Standards for Systematic Reviewsに従ったからSystematic reviewだというわけでないでしょう。いずれの場合も、主観的な判断が必要な部分がありますし、再現性が保証されるわけではありません。