US National Library of Medicineが運営する医学文献データベースPubMedが新しくなりました。2020年の春には、今までのLegacy PubMedは無くなり、New PubMedに完全に移行するそうです。
デザインが変わっただけでなく、機能的にもかなり変わっています。デフォルトのソーティングがBest Matchになり、AIも導入して、それまでの類似の検索でクリックされた文献の情報を学習して、テーマと関連があると思われる文献を上位に表示するそうです。The New PubMed is Hereというページに簡単な解説があります。
検索結果のリストでCiteという部分をクリックするといくつかのフォーマットで引用文献に使えるよう、クリップボードにコピーすることができます。論文を書くときに引用文献を付ける作業に便利でしょう。Shareという部分をクリックすると、FB、TwitterにPubMed内のその文献へのリンクをアップしたり、リンク(PERMALINK)をコピーしたりできます。その検索式でのアラートCreate alertの作成もできるとのことです。
検索結果のソーティングをMost recentに変更することもできます。従来通り、左サイドバーにARTICLE TYPEでMeta-analysis, Randomized controlled trial, Systematic reviewを指定したり、Additional filtersからはObservational Studyなどを指定できます。
SAVEからはSummary, RIS, PMID, Abstract, CSVの形式でファイルとしてダウンロードできます。RISはResearch Information SystemのことでEndNoteで直接読み込める形式のテキストファイルです。従来のMEDLINE形式に似てますが、MeSHの情報が含まれていません。MEDLINE形式のファイルを利用していたプログラムは改修が必要ですね。
現在1分に2件のスピードで新たに文献が収載されているそうです。文献数の増加に伴い、より効率的な検索法が必要になり、それを開発しているということですね。New PubMedでは、PCだけでなく、タブレット、スマートフォンでも同じ機能が使用できるそうです。
2020年4月1日のNewPubMedに関する投稿はこちらです。