Shared decision makingすべての帰結を考える

Elwyn Gらは2016年の論文の中で、Shared decision makingの影響は広範囲に及び、それらをすべて解析すべきであると述べています。そして、Abstractの最後に次のように書いています。

“…well-informed preference-based patient decisions might lead to safer, more cost-effective healthcare, which in turn might result in reduced utilization rates and improved health outcomes.” 
「十分に情報を与えられたpreference選好に基づく患者の決断(意思決定)はより安全で、より費用効果のある医療へ通じるかもしれず、それはさらに利用率の低下と健康アウトカムの改善をもたらすかもしれない」

Elwyn Gらは2016年にShared Decision Making in Health Care: Achieving Evidence-based Patient Choiceという書籍を出版していることは、「Medical Decision Making書籍」の投稿で紹介しました。

AHRQのSHAREアプローチのツール5で述べられているように、益だけでなく害についても絶対リスクを提示しながら説明することが勧められています。もしそれが広く行われるようになると、その治療を受けようとする人が減るかもしれません。正味の益net benefitが期待していたより小さいと考える人が多ければ、その治療を受けようとする人が減るでしょう。Risk seekerリスクをとることをいとわない人が多い場合は、益が大きければ害が大きくても治療を受けるという人が多いかもしれません。

文献:Elwyn G, Frosch DL, Kobrin S: Implementing shared decision-making: consider all the consequences. Implement Sci 2016;11:114. PMID: 27502770

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