Network meta-analysisで使われるデータ形式について、以下のような表現が一般的です:
- One row per study: この形式は、各研究が1行で表される場合に使われます。英語では「wide format」や「study-level data」と呼ばれることが多いです。
- One row per pair: 各ペアのデータが1行で表される形式です。英語では「long format」や「pairwise data」として言及されることがあります。
Gerta Rückerらの、Rのパッケージnetmetaは頻度論派frequentist統計学によるネットワークメタアナリシスを実行し、エビデンスの確実性の評価に必要なアウトプットが可能です。
Wide formatでは、Rのスクリプトの中で、介入のラベル名などを書き込む必要があります。Pairwise data形式の場合は、データの中に含まれている介入のラベル名を用いてペア比較及びネットワークが作られるため、同じスクリプトで異なるデータソースに対処できます。

Pairwise dataの形式で、ネットワークメタアナリシスに必要なデータをExcelで用意し、データの範囲を選択して、コピーしRで次のスクリプトを実行すると、クリップボード経由でデータが渡され、ネットワークメタアナリシスを実行し、結果が出力されます。最初に結果のファイルを保存するフォルダを選択あるいは新規作成するダイアログボックスが出て、そのあとは終了まで少し時間がかかります。Net heat diagramは条件によって作成されない場合もあります。
Excelのテンプレートファイルはこちらから右クリックしてダウンロードして使ってください。Link
Rで実行するスクリプトは:
Windows:
dat=read.delim(“clipboard”,sep=”\t”,header=TRUE);source(“https://stat.zanet.biz/useRs/scripts/nma-with-netmeta.R”)
Mac:
dat=read.delim(pipe(“pbpaste”),sep=”\t”,header=TRUE);source(“https://stat.zanet.biz/useRs/scripts/nma-with-netmeta.R”)
Network graph, Forest plot, Node-splitting forest plotと表データ、Rankgram、SUCRA plot、などが得られます。
R Shinyでnetmetaを動作させ、Forest plotだけでなく、エビデンスの確実性の評価などを行う表やバイアスリスクのまとめなどのチャートを作成できるCINeMA (Confidence in Network Meta-Analysis)というウェブサイトがあります。CINeMA considers 6 domains: (i) within-study bias, (ii) reporting bias, (iii) indirectness, (iv) imprecision, (v) heterogeneity, and (vi) incoherenceだそうです。CochraneのHiggins JTPやNetwork meta-analsisのリーダーたちであるChaimani A、Salanti Gらが開発に係わっています。