◯ Welton NJ, Sutton AJ, Cooper N, Abrams K, Ades AE: Evidence synthesis for decision making in healthcare. (Statistics in practice), 2012, Wiley.
“This book is at heart about a fusion of ideas from medical statistics, clinical epidemiology, decision analysis, and health economics.” と書かれているくらいで、Network meta-analysisも含め、ベイズ統計学と決断分析を背景に幅広い領域について書かれている。エビデンスの統合についても十分記載されている。Chapter 7: Evidence Synthesis in a Decision Modelling Frameworkという章がある。NICEのガイダンスに沿った方法を述べ、WinBUGSについても記述している。
◯ Neumann PJ, Sanders GD, Russell LB, Siegel JE, Ganiats TG: Cost-effectiveness in health and medicine (2nd ed). 2017, Oxford University Press.
Box 1.1にアメリカおよび国際的な医療の領域における費用対効果分析の歴史がまとめられている。2010年に”The Patient Protection and Affordable Care Act (ACA)医療保険制度改革法(通称オバマケア)がPatient-Centered Outcomes Research Institute (PICORI)患者中心のアウトカム研究所にQALYあたりの費用の閾値を用いることを禁止した、と書かれている。(Patient Protection and Affordable Care Act, 42 U.S.C. § 18001 et seq. [2010])。
◯ Edlin R, McCabe C, Hulme C, Hall P, Wright J: Cost-effectiveness modelling for health technology assessment: A practical course. 2015, Springer.
包括的で、実用的な内容。著者はイギリス、カナダ、ニュージーランドの人たち。 相関のあるパラメータの調整についても書かれている。
◯ Baio G, Berardi A, Heath A: Bayesian cost-effectiveness analysis with the R package BCEA. 2017, Springer.
RのパッケージBCEAの作者Gianluca Baio教授(University College London)の本。
◯ Briggs A, Sculpher M, Claxton K: Decision modelling for health economic evaluation. 2006, Oxford Unversity Press. 2012, Cambridge University Press.
前書きに、この領域の進歩が速いこと、この本に書かれている方法は、ひとつの見方に過ぎず、必ずしも正しいわけではなく、他にもよいアプローチがあるかもしれない、と書かれている。さまざまなグラフ表示が出てくる。相関のあるパラメータの調整についても書かれている。
その他:
◯ 鎌江 伊三夫編:医療技術評価ワークブック ―臨床・政策・ビジネスへの応用。2016年、じほう。
わかりやすく実例も上げながら書かれている。
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団/編 :基礎から学ぶ医療経済評価 単行本。2014年、 じほう。
城山英明 (監修), 鎌江伊三夫 (監修), 林 良造 (監修) :医療技術の経済評価と公共政策―海外の事例と日本の針路。 2013年、じほう。